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『 あふれる好奇心 』
from リトアニア
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なんの変哲もない白の封筒。
よくみると、手書きで『キリトリ線』がつくられている。
割とここって、手紙の内部なのでは..!? と思うような位置にあるキリトリ線を、
恐る恐るカッターで切ってみた。
これまで届いた3通の『旅先からの手紙』を開けるときとは
またちがう、どきどき感。
そろりとひらくと、
目の前に飛び出したのは、コラージュしたチーズとシャンパン。
中からは、異国感漂う カラフルな旅のかけら が続々とあらわれた。
そうだ。これらは全部、
世界の紙を巡りひとりで旅するゆいちゃんが見つけた、
心震えた『ちょっとした何か』ばかり。
なんだか、この感覚、懐かしい。
小さい頃につくっていた、好きなものを詰め込んだ『たからもの入れ』のことを
不意に思い出す。
どんなに ちっぽけなそれだって、わたしにとっては、たからものだった。
ついさっきまで、”なんの変哲もない” とおもっていた。
でもそれは、まちがいだった。
ありったけの好奇心を詰め込んだ手紙は、
まるで宝箱をあけたようなどきどきと、懐かしい記憶を 届けてくれた。
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手紙 送り主 : kami/ なみえゆい 『世界の紙を巡る旅』
手紙 もらったひと:栞や さなえ
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