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『 筆跡のむこうに息づくもの 』
from エストニア
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淡くやさしい色の紙。
どこか古めかしいデザインのポストカード。
クロスワードを解いたあとが残る、新聞紙。
2019年8月に届いた『旅先からの手紙』は、
バルト三国 エストニアからだった。
旅先でゆいちゃんが見つけた「好き」にふれ、
「わたしもここが好きっておもったよ」と返事をするような、
距離をつかったコミュニケーションも、もう 6通目となる。
あ、と今回、目をひいたわたしのお気に入りは、
クロスワードを解いた 新聞紙。
この文字は、どうやらゆいちゃんの文字ではなさそうだ。
ちょっと間違ったのか、文字をぐしゃぐしゃっとごまかしている。
エストニアのひとなのかな。なんだか急に、親近感。
遠いはずの、この紙の向こう。
たしかに誰かが、「 暮らしている 」。
ことばは「暮らし」 のなかで生みだされては、消えてゆく。
手元にたまたまやってきた 一枚のクロスワードも、
だれかが暮らした、時間の一部。
モノの向こうに「暮らし」を想像する。
手紙には、暮らしの距離を縮めるようなヒントが
散りばめられていた。
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手紙 送り主 : kami/ なみえゆい 『世界の紙を巡る旅』
手紙 もらったひと:栞や さなえ
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