孤独なひとり旅をする理由がわからなくなったら / 『タビサキ』での記憶

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「自分と向き合うためのツールをもつことは、人生というひとり旅を豊かにする」

それを、教えてくれたタビビトがいた。

 

『栞や』が運営するWEBマガジンで、インタビューさせてもらった絵描きの幸山さんである。

 

 

彼は、絵という道具を使って、ひとり旅をしている。

そしてわたしは、ヨガを道具として、ひとり旅をしている。

 

自分と向き合うために何かツールをもち旅することは、

自由だが、ときに孤独だ。

しかし、だからこそ、人生は豊かになるよねと、インタビューでは共感しあった。

 

▽ そのときのインタビュー記事はこちら

『立ち止まってみたら、豊かだった / 絵描き:幸山 将大』

 

最初のインタビュー記事の取材を引き受けてくださった。幸山さんは、栞やの原点を思い出させてくれるひとなのかもしれない。

 

WEBマガジン『あるタビビトによれば』では、

『自分と向き合うためのツールをもち歩むことの豊かさ』を届けている。

 

一方で、一番伝えたいことは他にある。

それは、

『たとえあなたと違うツールを使っていたとしても、

ひとり旅をしている仲間がいるよ』ということ。

 

それを伝えて、あなたのひとり旅を応援したいと思っている。

 

タビビトが何気なく話した想いや行動。

それを知ったことがきっかけとなって、

他のタビビトは一歩踏み出してみようかなとヒントをもらえることがあるからだ。

 

 

ツールは違えど、ひとり旅をする仲間たちが集まって生み出される時間に、

以前から興味があった。

だからWEBでの発信だけでなく、リアルの場で仲間と過ごす時間を大事にしたい。

 

今日は、『タビサキ』というイベントで過ごした、

タビビトたちによって生み出された時間について、書こうと思う。

 

2019年2月に岡山県の港町、宇野で開催されたマチと人をつなぐ交流フェス『タビサキ』@東山ビル

 

イベントの概要についてはこちら ▽

/ 『“タビサキ” で好奇心を再発見する』

 

はじまりは『新しいチャレンジを生み出したい』という想い

 

 

今回のイベントの企画は、とあるタビビトの発案からはじまった。

 

そのタビビトとは、「デザイン、取材・編集、場づくり」をツールを使って、

『オンリーワンの強みや良さを活かした、社会との接点をつくるお手伝い』をする、杉原 禎章さん

岡山県でフリーランスとして『スギカフン』を主宰し、複業を応援するなど幅広く活動されている。

 

右:杉原さん、左:パートナーのさばちゃん(栞やにworkawayに来てくれていた)

 

そんな彼が発案したイベントが『タビサキ』だ。

 

きっかけは、東京で音楽をしている uyuni さんと、
岡山で開催したいイベントについて話をしていたことだったという。

 

『人と人を繋げて新しいチャレンジを生み出すこと』を得意とする、杉原さんならではの視点で、

イベントが開催されることになった。

 

東京在住、uyuniさん。旅で得たインスピレーションを音楽に。今回わたしのヨガと音楽のコラボもしてくださいました。

 

今回の『タビサキ』は、「デザインと場づくり」という杉原さんのツールを使って、タビビトたちの「好き」と「得意」が 詰まった時間。

 

それはわたしたちが見てみたかった景色、

つまり 違うツールでひとり旅をする仲間たちが集まって生み出す世界 だった。

 

イベント告知のフライヤーもすべて杉原さんが制作。どこまでも丁寧な気配りやデザインに、感動してしまった。

 

出演側・参加側という境界線さえも越えて見えた景色

 

杉原さんが声をかけたのは、好きなことを仕事にしていたり、お金は別のことで稼ぎつつ、好きなものにチャレンジしている出演者・出店者たち

 

わたしは今回、ヨガの時間と、『お守り栞』の販売で出店させてもらうこととなった。

 

海をみながら、uyuniさんの音楽を聴きながら、みんなでヨガの時間。

 

『お守り栞』の絵を毎月描いてくれている絵描きの幸山さん。彼のライブペイントとともに。

 

出演者・出店者のもつツールを、この場にいた 全員 と共有したこと。

そして、そこでの対話から、新たな居場所を創りあげたこと。

 

それが今回のイベントの特徴だと思う。

至るところで、タビビトの物語が交わっていたのを見ることができた。

 

「大人の絵は対話だ」はしゃぎながら、躊躇しながら、想い想いに一筆描いてみる。

 

 

三松文庫の赤松さん。お酒が大好き。それとおなじくらいの、本への愛。ブックトークでは名司会!

 

 

お気に入りの1冊を語るブックトーク。本をツールに、ひとりひとりの哲学が垣間見える。

 

共同主催のさばちゃんも楽しそうな一コマ。

 

見ているものは同じ。だけど、ひとりひとり感じている景色が違うことのおもしろさ。

 

いちょう庵の ふくちゃん が結ぶ、幸せの福むすび。絶品だった。

 

音楽は「つくる人の内側の世界と、これまでのひとり旅の経験の現れ」なのかもしれない。受け取ったみんなの感じ方はそれぞれ違っていい。

 

音楽を聴きながら、ライブペイントも終盤にさしかかる。一日『タビサキ』で過ごした時間も含めて、絵に想いがこもる。

 

たくさんのツールを使って対話をして、一日の最後にできあがったのが、こちらの一枚。

絵描きの幸山さんを中心に みんなで自由に描いた、おっきな一枚の絵だ。

 

なんだかんだ約6時間くらい描き続けていたんじゃないかなぁ、というライブペイントの作品。生きものだった。

 

この日この場所で流れた音楽と、交わされた会話。

それらに照らし出されるように、自分の内側から浮かび上がってきた声が一筆となって、

この絵には込められている。

 

それぞれの孤独な ひとり旅が交わり、

その美しさを形にしたような一枚の絵ができあがっていた。

 

主催者の杉原さんが見たかった景色だったと思うし、

わたしが見たかった景色とも重なった。

 

おそらくここにいた、タビビトたちが見たかった景色なんだと思う。

 

ひとりでは見られない美しい景色を生み出すために、誰もがひとり旅をしている

みんなで描きあげた絵は、翌朝みると、まるでギフトのようだった。

 

『孤独なひとり旅を、どうしてするのだろう。』

わたしはヨガをツールとして歩むなかで、答えがないように感じて、なんども悩んだ。

 

けれど、多種多様なひとり旅をしている仲間と時間を共有できた『タビサキ』で、

わたしはその答えをひとつ、もらったような気がした。

 

きっと、ひとり旅をするのは、

ひとりでは見られない美しい景色を、仲間たちとつくりたいからだ。

 

 

誰かと新しいものを生み出したくて、人は自分を知るための旅をする。

誰かと共有したくて、人はそのツールの枠を越える。

 

自分を知るためのひとり旅は、孤独だ。

だけど、それは、全体性と切り離されることではない。

むしろその逆だと思っている。

その先には、誰かと見るあたたかくて美しい景色がある。

 

そのことを気づかせてもらっただけで、孤独なひとり旅へとまた一歩、歩めそうな気がする。

 

「自分と向き合うための道具をもつことは、人生というひとり旅を豊かにする」

と、かつて教えてくれたタビビト。

 

そのタビビトと一緒に、同じ景色が見れたことを、わたしはとても嬉しく思う。

 

 

▽ タビビトのインタビュー記事はこちら

『立ち止まってみたら、豊かだった / 絵描き:幸山 将大』

 

Thanks!

企画してくださった、杉原さん、さばちゃん(+金継ぎ)、uyuni さん(+ライブ)。

 

出店:
いちょう庵 さん、三松文庫 さん

出演:
幸山さん(ペイントセッション・絵の展示)
yumegiwaTone さん(ライブ)
大野 円雅さん(ライブ+占い)

サポート:
荒木さん
はぎくん

 

ご一緒できて光栄でした。

『栞や』としても『sahsya yoga 』としても関わらせていただき、本当にありがとうございました。

ぜひまたひとり旅を混ぜ合わせて、美しい景色を見にいきましょう!

 

 

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この記事を書いたタビビト:

さなえ

栞や Founder / Producer プロフィール詳細